当主
お為
すいば69
最近は急激に冠婚葬祭もこじんまりしてきましたね。
京都ってお祝いにうるさいんですよ。。。
いや、過去形になりつつあります。
突然、結婚報告されてもお祝いを持っていくお日柄もあるしね。 おそらく何の役にも立たないと思うけど、まじで今も残る慣習をご紹介します。
先ず、我が家にあるお祝いで頂戴したものを確認します。 片木(へぎ)台→ある 熨斗 →ある 末廣 →ある 金封 →名前が自分になってない→要る 目録 →こちらの名、先方の父親の名を書くので→要る
ということで、金封と目録のみ新調。



金封は裏面左下に自分の名を書く
片木台に乗せる。向って左が末廣、熨斗は右にのしが着いているので右。



次に袱紗。我が家は「猩々(しょうじょう)」裏は家紋。
次に風呂敷。正絹のもの。




最後にもう一枚、苗字と家紋の入ったもの。手前に名前、上が家紋。

この状態のままお渡しします。
たいそうだけど、一世一代のお祝いをしてもらうほうは、その分うれしいかと。。。
そう京都人は考えます^^;
今回はお式に出席いたしませんが。
ちゃんとした、丁寧な対応をしていただきました。
お祝いを戴く方は、片木台に入ったものを全部戴き、塗りの盆の中に「お為(おため)」と書いた祝儀袋にお祝い金額の一割を入れて、風呂敷に包んだ状態で礼を言いお返しします。 帰宅後、一割のお為があれば、ちゃんと確認してもらったなと納得するわけです。
大安の日、お祝いから帰って風呂敷を開くと、、、

金銀の水引の掛かった懐紙の裏に「寿」と書かれた「お為」が祝い金の1割入っていました。 ご丁寧に鶴屋でしたが「柚子餅(ゆうもち)」まで!

たいそうなことするって、「無駄」なのでしょうか?
確かに住まいが遠いと流石にできませんよね。
結婚式はひな壇に座る新しいカップルが主役ではありますが、座長はその両親です。
その考えで、この習慣は成り立ちます。
ですから、この習慣は消え去ろうとしています。
現実的には、こういう出費は新婚旅行に廻したいのが本音ですもんね。
京都の古い習慣として、ここに残しておこうと思いました。