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秋降る〜修学院離宮

すいば43


龍が水浴びをするほど広く大らかな浴龍池が目の前に大きく横たわる。 その奥は京の北東、岩倉からさらには比叡(ひえ)のお山を、借景庭園とはかくあるべしという見事さで、延々と続く奥行きを表現している。 西浜を軸に天を鏡の如く写す池のシンメトリー、その畏いほどの究極美。 そのスケールの大きさ深さといったら。。。。 構想十四年の、あまりの雄大さ優美さに心洗われた瞬間でした。



訪れた地は造営を決定するまで実に十四年の歳月を要したという。 京都市左京区の比叡山麓にある修学院離宮。 十七世紀中頃に後水尾上皇の指示で造営された王朝文化の美意識の到達点を示す。 上・中・下それぞれの茶屋の3つのゾーンによって構成されており、中でも神秘的ともいえる究極の美を見た恐ろしさを感じて身震いしたのは上の茶屋、隣雲亭でした。

とにかく被写体になる景色や茶屋が広大すぎてファインダーに納まりません。

見えるものは総てが自然のものなのに、室内に紅葉の照り返しが入るように計算された吊るし戸の角度など秀逸で肉眼に勝るものは無いと痛感しました。


質素なのに贅の極みの妖しの世界です。

ここまで大規模な離宮なのに、なんと厨房がないのです。

つまりは通いの夢幻世界なのです。



降りしきる秋のただ中にいた というよりは秋色に化けた神秘に覆われた畏さのただ中に身を置かれた そんな朝でした。





























#修学院離宮 #後水尾上皇