• 当主

およじのお雛はん

すいば15


 うちには不思議なものがある。

祖母が実家の母から受け継いだ「およじのおひなはん」なるものだ。


「およじ」とは京都では「便所」の意味になります。

「何処 行かはんの?」

「ちょっと およじに」みたいに、きっと元々は「用事」から来たものかもしれません。

汚い「便所」ときれいな「お雛さん」が繋がらず子供心に不思議でした。

明治24年生まれの祖母も不思議だった様子から祖母も、その母も知らなかったと思われる。

少年時代の疑問や関心ってずっと頭の隅に残っていたりするものです。

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 日本には人日(1月7日)上巳(じょうし)(3月3日)端午(5月5日)七夕(7月7日)重陽(9月9日)という五節句があります。 なんでも、一年のうち奇数が重なる月日は陽が極まり陰に転ずる時という古代中国の考えに基づき穢(けが)れを清める行事を催し、三国時代の魏の頃、川で身を清め不浄を祓う習慣があったのを平安時代に日本に取り入れられたという。  「雛」とは本来「ひいな」と読み「小さくて可愛いもの」の意です。 平安時代の宮廷では幼い姫君や女性たちは男女一対の「ひいな」に調度品を加えた人形遊びに興じていたそうで、「上巳の節句」と「ひいなあそび」が重なり女児の幸多き日々を願う「ひいな祭」という祭礼として定着していったものらしいです。  平安時代の上巳の日に、陰陽師を呼び、天地に祈りを捧げ、紙で作った人形 (ひとがた)に酒や供物を添えて川へ流したのが「上巳の節句」の起源だそうで、「流し雛」は上巳の祓の名残だそうです。 「陰陽師」とは「おんようじ」とも読みお祓いをする人のことです。  「およじのおひなはん」は「おんようじのおひなさん」の意味だと、この歳になり初めて知り、なが~い疑問の回答にようやく出会えました。



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