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はんなり匂ふ〜梅花祭
すいば14
はんなり匂ふ〜梅花祭
毎月25日は北野の天神さんの日。
境内の参道や御前通(おんまえどおり)には露店が所狭しと立ち並びます。

そして今月25日は梅花祭。
梅は「万花に先がけて咲く」縁起の良い花です。
今日も天気予報は曇りでしたが薄陽が射す晴天で暖かい日になりました。


菅原道眞の命日に因んで神事が執り行われますが、なかでも梅花祭野点大茶湯(のだておおちゃのゆ)が上七軒の芸舞妓さんが色を添え華やかに開催されるので有名です。
有料の梅苑で行われるのではなく三光門前広場の特設会場で行われますが拝服券が必要です。

「はんなり」とは「華なり」が変化した京言葉といいます。
やわらかい雅な華やかさであり、ビビットカラーではありません。


上七軒というのは京都五花街の一つで、京都の花街では最も古く、室町時代に北野天満宮の造営に使った残木で、7軒の水茶屋を作ったのが起こりとされています。
今出川七本松通交差点北西角から今出川通と上七軒の小路に分かれます。
わたくしは、七本松通を下り(南下し)西へ上七軒を通り北野天神へ突き当たる東門へと行きました。

なんと今出川七本松から西、現在の上七軒通が昔は今出川通だったそうで、現在の今出川通は昔は今小路だったといいます。その証拠に現今出川にある建物の住所は今小路となっていることでも解ります。
梅苑は今では有料になっていますが、明治の頃は無料であるがゆえ柵もなかったようです。
今は亡きわたくしの祖母は、幼少の頃よく境内の紙屋川で遊んでいたようです。
梅が咲き始めると楼門の石段のところに腰掛けた山高帽に黒マントの粋人さんが懐中から銀のスキットル(水筒)を取り出し梅を眺めながらちびちびお酒を飲んでいたというのどかな光景を話していたのを思い出します。



